「去勢・避妊手術は、した方がいいの?」
「去勢・避妊手術は、してだいじょうぶなの?」
「去勢・避妊手術は、どのタイミングですべきか分からない…」
去勢・避妊手術は、ラブラドールレトリバーに子供ができないようにする目的で行うというのが一般的な認識だと思います。
もちろん、望まれない繁殖を防ぐための一番の方法なのですが、それ以外にも去勢・避妊手術には数多くのメリットやデメリットがあります。
今回は、去勢・避妊手術の時期及びメリット・デメリットについてお伝えしていきますね。
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術の時期は?
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術は、生後5~9ヶ月くらいにした方が良いといわれています。
ただ、「生後5~9ヶ月」という推奨項目には明確な科学的根拠がありません。
恐らく麻酔学のレベルが今よりも低くて幼齢時の死亡率が高かった、数十年前の慣習が残っているだけだろうと推測されています。
全てのラブラドールレトリバーに当てはまる時期は残念ながら存在しません。
そのため、個々のラブラドールレトリバーに合わせて手術のタイミングを見計らうというのが最善策となります。
子犬の場合、まずは生後6ヶ月になる前の段階でかかりつけの獣医さんと相談しましょう。
手術前に注意しておくことは?
去勢・避妊手術は、全身麻酔及び開腹手術となりますので十分な注意が必要です。
ここでは、ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術を考えたときに飼い主さんが取るべき行動と注意点を3つご紹介しますね。
- 獣医師に相談して避妊手術を正しく理解する
- 避妊手術を受けるための術前検査をうける
- ワクチン接種を事前にやっておくこと
手術は怖いから、先生に聞いてね…
獣医師に相談して避妊手術を正しく理解する
避妊手術は年齢や犬種、持病の有無によってメリットやデメリット、それに伴う麻酔のリスクも変わってきます。
ラブラドールレトリバーが避妊手術を受ける場合は、信頼できる獣医師の口から直接説明してもらうことが大切です。
避妊手術を受けるための術前検査をうける
避妊手術は、全身麻酔が必要となります。そのため、麻酔をかけた上でお腹を開ける手術に犬が耐えられるどうか、手術前に評価しなければなりません。
その評価のために、多くの動物病院で行われている術前検査が、血液検査です。
手術前検査を行うと現状を詳しく把握できます。
血液検査に加えてレントゲン検査/腹部エコー検査/心臓エコー検査/心電図検査などを受けておくと、より安全に麻酔をかけることができますよ。
ワクチン接種を事前にやっておくこと
避妊手術に際して、法律で定められている狂犬病の予防はもちろん、混合ワクチンの接種、ノミ・マダニの予防も徹底するようにしましょう。
病院内では、ほかの犬と接触はなくても同じ入院室で入院する場合が多いので、感染症を蔓延させないためにも、手術の二週間以上前までに各種予防を行うことが大切です。
また、肥満気味の犬は麻酔のリスクが高くなるので、日頃から体重管理をしておくようにしましょうね。
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術の内容・費用はいくら?
オスの去勢手術内容
去勢手術は、術前検査を行って問題ないことを確認し、全身麻酔をかけて行います。
ペニスと睾丸周りの毛を刈り、消毒をしてから、ペニスの先端と睾丸のちょうど真ん中あたりの皮膚を切開し、睾丸を片方ずつ取り出し切除します。
その後皮膚を縫合して終了です。
メスの避妊手術内容
メスの避妊手術は方法が次の2つあります。
- 卵巣だけを摘出する手術(卵巣摘出術)
- 卵巣と子宮の両方を摘出する手術(卵巣子宮摘出術)
ただ、最近では卵巣子宮摘出を行うのが一般的になっています。
去勢・避妊手術の費用
費用は オスの去勢手術なら20,000円~30,000円でその日に退院が可能です。
メスの場合は、おなかを切ることになるため手術後に3日間程度の入院が必要となり、
手術費・入院費合計すると 50,000円~60,000円 ほどです。
居住地域によっては行政から避妊手術に補助金が出る場合があります。
どの程度の補助金が出るか、必要書類など、行政か獣医さんに聞いてみてくださいね。
去勢・避妊手術は、ペット保険の適応になるか?
その他、去勢・避妊手術はペット保険の適用になるのか?と心配させている飼い主さんが多いと思います。
去勢・避妊手術は、残念ながらペット保険の対象外になります。
理由としては、保険とは定期的に費用を支払った人に対し、予期せぬ病気や怪我をしたときにその治療費を補償するものであり(※保険会社によって補償の範囲は異なります)、自発的に行った治療もしくは予防に対しては保証できないためです。
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術をするときは、「自発的に行う手術なのか」、「ケガや病気治療のためにする処置の手術なのか」内容によってペット保険の適応にるかが異なりますので注意してくださいね。
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術のメリット・デメリットのご紹介!
去勢・避妊手術と聞くと、ワンちゃんに子供ができないようにする目的で行うというのが一般的な認識です。
もちろん望まれない繁殖を防ぐための一番の方法なのですが、それ以外にも去勢・避妊手術には数多くのメリット・デメリットがあります。
ここでは、ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術のメリット・デメリットについてお伝えします。
去勢・避妊手術のメリット
まず初めに、ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術のメリット3つをお伝えしていきますね。
- 望まない妊娠を防ぐ事ができる。
- 特定の病気に対する予防になる。
- 発情期の行動が抑制される。
望まない妊娠を防ぐ事ができる
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術のメリットとして、一番の効用は、望まれない妊娠を防ぐことができるというものです。
特に多頭飼いをされている方は、あらかじめ対策を練っておかないと、いつの間にか妊娠していることがあるので要注意です。
子犬の行き先を探すのは、昔に比べ、非常に難しくなっています。
生まれてきてから行く先を探すようでは、子犬を不幸にさせるだけです。
販売目的での繫殖は、私たちのような動物取扱業登録を行ったブリーダーのみになります。
この登録をせずに子犬を販売した場合は、動物愛護法違反として処分されます。
そのため、多頭飼いをするときは十分に注意してくださいね。
特定の病気に対する予防になる
ラブラドールレトリバーの病気による死亡理由で、ここ数年、最も多いのは、ガンと心疾患です。
この2つの疾患だけで、なんと死亡原因の6割を超えていると言われています。
高齢になると生殖器・乳腺にガンが発生する可能性が非常に高いです。
去勢・避妊手術をすることで、繁殖器官の病気である「子宮内膜炎」「乳腺腫瘍」「子宮蓄膿症」などにかからなくなります。
いずれも命に関わる病気で、特に老犬が多く基礎疾患や合併症も考えられるため、老犬の場合は手術ができないこともあります。
ガンや病気にかかると、50万円以上といった高額の治療費がかかり、苦しむのを見て大切な家族を失うことになります。
大切な家族に長生きして欲しい場合は、去勢・避妊手術を検討する価値はありますね。
発情期の行動が抑制される
メスの場合、避妊手術をすることで、通常年2回の発情期に訪れる生理がなくなります。(年1回の時もあります。)
この時期は血がかなり出ますので、ソファーやじゅうたんが汚れることが多いのですが、それが抑制できるのは、大きなメリットです。
オスの場合は、マーキング、遠吠えに対する抑制効果があります。
100%とは言えないですが、かなりの確率で足をあげておしっこをしない子に育ちます。
また、オスの場合は、去勢を行うことで、発情期のメスへの突進、オス同士のケンカに巻き込まれる心配が減り、攻撃性が低下して、性格が穏やかになり、しつけもしやすくなります。
メスの場合は、性格の変化はほとんどありません。(*^^*)
去勢・避妊手術のデメリット
続いては、ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術のデメリット3つについてお伝えします。
- 繫殖ができなくなる。
- 麻酔に対するリスクがある。
- ホルモンバランスがくずれる。
繫殖ができなくなる
去勢・避妊手術ですから、もちろん手術後の繁殖は不可能になります。
ドッグランやちょっと目を離した時に、かかってしまったりすることは無くなりますよ。
麻酔に対するリスクがある
避妊手術をするためには、全身麻酔をする必要があります。
手術前に麻酔の種類や、そもそも麻酔をして問題ない体なのかの確認をするようにしてください。
中にはごくまれに、麻酔薬に対してアレルギーを持っている可能性もあります。
ラブラドールレトリバーの健康状態によっては、麻酔で死に至るという可能性もあるため事前の検査をきちんと受けることが大切です。
ホルモンバランスがくずれる
ラブラドールレトリバーが、去勢・避妊手術をするとホルモンバランスがくずれる傾向があります。
ホルモンバランスが崩れると、新陳代謝が低下します。
それと、去勢・避妊手術を行うと食欲が増加する傾向にあります。
食欲旺盛なラブラドールレトリバの食欲にあわせて食事を与えると太ってしまいますよね。
肥満は「糖尿病」や「心疾患」などの生活習慣病のリスクを高めるので、健康のためにも食事内容やカロリーに気をつけてあげてください。
ラブラドールレトリバの食餌の管理や適度な運動に気を配り、未然に防いであげてくださいね 。
ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術のまとめ
これまで、ラブラドールレトリバーの去勢・避妊手術ことをお伝えしてきました。
ラブラドールレトリバーの繫殖を考えていないのでしたら、去勢・避妊手術を行うことをオススメします。
ドッグランなどで、ちょっと目を離した隙に、かかってしまって、「望まない妊娠をしてしまった。」という話を時々聞いたりします。
ラブラドールレトリバは、5~8匹くらいの赤ちゃんを産みますので、その赤ちゃんを育てて行くことはとても大変ですよね。
飼いきれなくなり里親が見つかれば良いのですが、見つからない場合は殺処分…ということもあります。
そんな事が起きては大変です。
そのような事が怒らないためにも、ぜひ去勢・避妊手術をしてくださいね。
去勢・避妊手術を行うことにより、数多くのメリットもあります。
まずは、動物病院に連れていって獣医さんに相談してください。
時期や、費用がはっきりしますよ!(*^^*)